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歯磨きは虫歯予防に効果的なのか? 最適な頻度とは?

歯磨き

「歯磨き」は、虫歯を予防するうえでもっとも重要な行動です。

ここでは、「虫歯の予防としての歯磨き」を取り上げ、

・歯磨きをすることの意味

・人が歯磨きをする頻度

・理想的な歯磨きの頻度
について解説していきます。

<歯の健康は寿命そのものにも関わってくる>

歯の健康は、寿命そのものにも関わってきます。

厚生労働省が出した「口からはじめる生活習慣病予防」では、「噛める歯の本数が10本以上ある人は、そうではない人に比べて長生きしていた。15年後に生存していた割合でみると、男性の場合は約2倍、女性の場合も1.5倍ほども生存割合が違った」とされています。

また、歯を失う原因の割合としてもっとも多いのは「歯周病」その次に「虫歯」です。

歯を失った原因のうちの42パーセントが「歯周病」となっており、残り58パーセントのうちの32パーセントが「虫歯」です。

さらに、虫歯由来の破折も11パーセントを占めています。
つまり、歯を失った人のうちの実に85パーセントが、歯周病もしくは虫歯で歯を失っているということなのです。

もっとも、日本では昔に比べて歯周病や虫歯を患う人の割合は右肩下がりに下がっていっているというデータもあります。平成元年に比べると子どもの虫歯の割合は4分の1程度に減っていっていますし、歯周病の割合も年々減少傾向にあります。多くの人が「口腔内の衛生環境」に気を使うようになったため、このようなプラスの変化が現れたのだと思われます。

出典:
厚生労働省(保険者に対する歯科口腔保健の取組における普及啓発事業 実行委員会)「口からはじめる生活習慣病予防」

<人はどれくらい歯磨きをしている? 現状の歯磨き習慣、その統計について>

歯ブラシ

詳しくは後述しますが、「歯磨き」は口腔内の衛生環境を保つうえでもっとも重要な行動のうちのひとつだといえます。「歯を失う原因」として上で取り上げた歯周病や虫歯も、はみがきをしっかり行うことで予防することができます。

では、周囲の人は毎日どれくらい歯磨きをしているのでしょうか?

日本人のほとんどすべてが、毎日歯を磨いています。

厚生労働省が行った「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」によれば、1日に1回以上歯を磨く人の割合は95.3パーセントだとされています。
これは平成28年のデータですが、それよりも47年前の昭和44年の段階では80パーセントを切る程度でした。
ほんのわずかの例外はあるものの、基本的には時間経過とともに「毎日歯を磨く人の割合」は増えていっており、平成11年の段階では95パーセントを超えていました。
上では「歯周病を患う人の割合も、虫歯を患う人の割合も減っていっている」としましたが、それにはこのような「歯磨きを毎日行う人の割合の増加」も関わっているのかもしれません。

それでは、

「毎日磨く人の割合が95パーセントを超えているのはいいとして、みんな何回くらい歯を磨いているの?」

という疑問に答えていきましょう。

95.3パーセントのうちの約半数にあたる49.8パーセントが、「1日に2回歯磨きをしている」と答えています。そして「3回以上」と答えた人の割合は27.3パーセントです。

「1日に1回しか磨かない」と答えた人の割合は、18.3パーセントと2割を切っています。

このデータを見ていくと、非常に興味深いことが分かります。
「歯を毎日磨く人の割合」で見ていくと、平成11年から平成28年までの数字はほとんど変わりません。いずれも95パーセント前後です。
しかし「毎日2回以上磨く人の割合」でみると、順調に右肩上がりになっていっているのです。

平成11年には66.3パーセントだったのが平成17年には69.5パーセントになり、平成23年には73.5パーセントと70パーセントを超え、平成28年には77パーセントを超えています。

「毎日歯を磨くこと」は当たり前となり、さらに「1日の歯磨き回数を多くして、より健康的な口腔内環境を維持しよう」という考え方が広く浸透していったものと考えられます。
ただ、学校や仕事に行っている人の場合、どうしても昼食の後に歯磨きをするのは難しいため、「朝晩の2回で歯磨きをする」という人が多いのではないかと推測されます。

出典:
厚生労働省「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf

<それでは理想的な歯磨きの回数は何回くらい?>

歯磨き粉

「歯磨きの実施回数の実態」をみてきたところで、ここからは「それでは理想的な歯磨きの回数は何回くらいか」について解説していきましょう。

歯磨きの理想的な回数は、「1日5回」です。

まず、朝起きてすぐに歯磨きを行います。
そしてその後は、食事のたびに歯を磨きます。
最後に、寝る前に歯を磨いて終わりです。

食事のたびに歯を磨くというのは、(学校や仕事があるので難しいかもしれませんが)ごく当たり前のことです。
ただ、起床後と就寝前の歯磨きの重要性は、意外なほどに認知されていません。

実は、起きた直後の歯の中は、非常に汚い状態にあります。人間の口腔内がもっとも不衛生であるのは起きた直後であるとされているほどです。そのため、朝食をとる前にまずは歯を磨いて、口腔内をクリーンな状態にするのが理想的です。

就寝前の歯磨きも重要です。

私たちの口腔内は、唾液によって守られています。この唾液は、虫歯の原因となる菌に対抗できるものです。しかし唾液の分泌量は、就寝中には大きく減ってしまいます。その「減ってしまった唾液」をフォローするために、就寝前に歯磨きを行う必要があるのです。

<歯周病の予防にも虫歯の予防にも、歯磨きは非常に効果的です>

最後に、「なぜ歯磨きをする必要があるのか」について簡単に解説していきます。

歯磨きは、歯周病の予防にも虫歯の予防にも効果的です。

虫歯の原因となる細菌は、口の中に残った食べかすなどをエサとして増え続けます。これを除去してあげることで、歯は美しい状態となり、菌類が活躍できない環境となります。歯石もつきにくくなるため、口腔内のトラブルが非常に起こりにくくなるのです。

特にフッ素を配合した歯磨き粉を使うことは、歯の衛生環境を良くするために効果的です。もちろん、「フッ素を配合した歯磨き粉を使っていれば、いい加減な歯磨きをしていても虫歯にならない」とまではいえませんが、それでも、これを使うことには意味があります。
また、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシなども上手に利用しましょう。歯間ブラシを使うことで、歯と歯の間の汚れを除去することができるからです。

「歯磨き」は、歯の健康を守るためのもっとも基本的な動作であるとともに、もっとも効果的な動作のうちのひとつです。虫歯や歯周病は放っておくと生命の危機すらももたらすものですが、毎日の歯磨きを行うことで、そのリスクを大きく減らすことができます。
私たちハートデンタルクリニック溝の口駅前歯科・矯正歯科ではもちろん虫歯の治療や歯周病の改善も行っていますが、歯科医院での「治療」をしたとしても、その「治療された後の歯」の健康を守っていくのは、やはり毎日の歯磨きなのです。

子どものころから続けていくことになる「歯磨き」、真摯に向き合っていきたいものですね。

ハートデンタルクリニック溝の口駅前歯科・矯正歯科では、歯磨きの指導などを請け負っています。もちろん、歯磨きの指導以外にも、さまざまなお悩みや不安点にお答えできます。歯・口の心配事がありましたら、お気軽にハートデンタルクリニック溝の口駅前歯科・矯正歯科にご相談ください。

 


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