口臭が気になる、もしかしたら歯周病かも……改善方法とは?
コラム記事
「口臭」は非常にデリケートな問題です。
目の前の人の口臭がきつくてもそれを指摘できる人はなかなかいませんし、また自分では気づきにくい問題でもあります。
そんななかで、「家族から指摘された」「自分でも異常に思うことがある」と気づくことがあれば、実際の口臭がかなりひどくなってしまっていると考えられます。
ここでは、
・口臭の原因
・口臭と歯周病
・その改善方法
について取り上げ、解説していきます。
<口臭にはさまざまな原因がある>
一口に「口臭」といっても、その原因はさまざまです。
代表的な分類方法として、
1.生理的なもの
2.飲食物などによるもの
3.病気を原因とするもの
4.ストレスによるもの
番外:心理的口臭
それぞれ解説していきます。
1.生理的なもの
人間の口臭のなかには、「生きていればだれでも起こりうるもの」があります。
それが、「生理的口臭」です。
生理的口臭は、起きたばかりのとき(起床時口臭)・おなかがへっているとき(飢餓口臭)・緊張しているとき(緊張時口臭)の3つがあります。私たちの口腔内は常に唾液で守られており、この唾液によって細菌類を抑制しています。また唾液は、細菌類を抑制することによって、口臭の原因である揮発性王化合物の発生を抑え込んできます。
しかし起きたばかりのときやおなかが減っているとき、緊張しているときには、唾液の分泌量が減ってしまいます。そのため、このようなときに一時的に口臭がきつくなってしまうのです。
また、妊娠中や乳幼児時代、加齢によって出てくる口臭もあります。
このようなことを原因とする口臭は、それほど強くありません。至近距離で会話をしなければ気づきにくいでしょう。また、水分を取ったり、歯を磨いたりすることで、劇的に改善します。生理的な口臭は文字通り「生理的な」ものであるため、治療をする必要はありません。
2.飲食物などによるもの
「口臭の原因」と聞いてイメージしやすいのは、「飲食物を原因とする口臭」かもしれません。
口臭の原因となる食べ物の代表例といえば、やはり「ニンニク」でしょう。刺激的で独特の口臭で、自分自身でも認知できるほどの強い口臭となることもあります。
また、喫煙者の場合は、たばこを原因とする口臭が発生します。アルコールを好む人ならば、これを由来とする口臭が出てきます。
ただ、飲食物による口臭はあくまで一時的なものです。その臭いが続くことはなく、時間が経過していくと収まっていきます。
そのため、もちろんこれは加療対象とはなりません。
3.病気を原因とするもの
病気を原因とする口臭は、治療をする必要があります。
これは特に「病的口臭」と呼ばれるもので、歯周病などを原因とすることが多いといえます。また、虫歯や歯石なども口臭の原因となります(歯周病と口臭の関係や、その治療についての詳細は後述します)。
病的口臭の原因のうちの9割以上は、口腔内の病気を原因としています。
そのため、歯科医院での治療が可能です。
しかしまれに、糖尿病や呼吸器の病気を原因として口臭が起きる場合もあります。肝臓疾患などを理由として、これが発生する場合もあります。
なおここでは「なぜ口腔内以外での病気を原因として口臭が起きるか」は詳しくは解説しませんが、一例として「糖尿病」についてピックアップしておきましょう。
糖尿病になると口の中が乾燥しやすくなり、唾液の分泌量が減ってしまいます。そのため、「生理的口臭」で挙げたような、「唾液の分泌量低下による口臭の発生」につながります。
また、病気を患っている人は免疫力も落ちるため、歯周病にもなりやすくなります。病気を原因とする口臭の場合は、病気の治療が何よりも重要になってきます。医師の指導の元で治療をしていきましょう。
4.ストレスによるもの
強いストレスがかかると、口臭が発生しやすくなります。
口臭の抑制に必要な唾液は、自立神経の支配を受けています。人間には「交感神経」と「副交感神経の2つの自律神経がありますが、唾液の分泌を促すのは副交感神経の方です。
しかしストレスがかかると交感神経が優位になり、唾液の分泌量が少なくなってしまいます。そのため、唾液が分泌されにくくなり、口臭が発生しやすくなるのです。
なおストレスは、口臭だけではなく、さまざまな病気の原因ともなります。適宜発散していきたいものです。
番外編:心理的口臭
最後に、番外編として「心理的口臭」について解説していきます。
これは、今まで紹介してきた口臭とはまったく異なる性質を持ちます。ほかのすべての項目は「実際に口臭がある場合の話」であったのに対し、こちらは「実際には口臭がないにも関わらず、本人は『自分には口臭がある』と考えている状態だからです。
この場合は、歯科医院で客観的に「口臭はない」と診断を受けるのが有用です。
また、メンタルクリニックでの治療も有効です。
<詳しく知りたい! 口臭と歯周病の関係>
ここまでは「口臭の種類と改善方法」について簡単に取り上げてきましたが、ここからはそのなかでも重要な「歯周病と口臭の関係」について解説していきます。
歯周病を患うと、歯茎と歯の境目に歯垢が溜まりやすくなります。そしてこの歯垢をえさ場とする細菌が活動し始めるようになり、上でも述べた「揮発性硫黄化合物」をよく発生させるようになってしまいます。また、口臭が悪化していった場合、口の中で炎症が起こり、膿ができるようになります。そしてこの膿がさらに口臭を悪化させる要因となってしまうのです。
口臭のなかには「至近距離で話さなければ分からない程度のもの」もありますが歯周病を由来とする口臭は非常に強く、場合によっては、電車で近くに立っている人にさえも口臭が気づかれてしまう状態にまでなってしまうこともあります。
このような「歯周病による口臭」を治すためには、歯科医院での治療が必要になります。
まず初めに、口の中に溜まった思考や歯石を取り除き、歯の表面を磨きます。歯にぐらつきがみられる場合は、これの治療も行います。また、歯のかみ合わせが悪い場合は、これも治療対象となります。まだ歯周病が悪化していない場合は、このような治療で改善することができます。
すでに歯周病が悪化している場合は、上記のような治療方法では対応がしきれない場合もあります。そのようなときには、外科的な治療が必要になります。
ただ、このようにして治療したとしても、治療終了後に歯のメンテナンスを怠れば、また歯周病に悩まされるようになる可能性は極めて高いといえます。
そのため、治療が終了したとしても安心せず、家でセルフケアを続けていく必要があります。
セルフケアの基本となるのは、やはり「歯磨き」です。
最低でも1日に2回、できれば1日に5回のブラッシングを行いましょう。また、フッ素が配合された歯磨き粉を利用したり、歯間ブラシを使ったりするのもおすすめです。現在は舌を磨くためのブラシも販売しているので、これを使うのもよいものです。
そして、再発を防ぐために、定期健診に通うようにしてください。歯周病の人の場合は、1~2か月に1回程度の定期健診をおすすめしています。
ハートデンタルクリニック溝の口駅前歯科・矯正歯科では、口臭の改善などを請け負っています。もちろん、口臭の改善以外にも、さまざまなお悩みや不安点にお答えできます。歯・口の心配事がありましたら、お気軽にハートデンタルクリニック溝の口駅前歯科・矯正歯科にご相談ください。
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